こんにちは真一です。
この頃人前で話すことが多くなってきて、昨日もセミナーしてました。
セミナーしてて意識するのは当然『上手く伝わってるかどうか?』
参加者の皆さんがわざわざ時間をとてくれてたり、遠路はるばる足を運んでくれてたりするのは僕から学ぶため。
それなのに
(この人何言ってるかよくわからん。)
となったら申し訳ない。
だから事前練習も何度かしてますし、本番では常に参加者の方の反応で『上手く伝わってるかどうか?』を見てるわけです。
見てるんですが、
そんな時に困るのはなんだと思います?
それは無反応。
反応なし。
上手く伝わってるのか確認したいのに反応がないとよくわからない。
「今のところ質問有りますか?」とか投げかけても
シーーーーン・・・。
・・・としてたら困っちゃうわけです。
喋ってる側も恐怖ですこれは^^;
(ちなみに昨日のセミナーでは皆さん積極的に参加してくれましたよ。)
兎に角反応が欲しい。
「うんうん。」とか「う~ん・・?」とか。
「大丈夫です。」とか「~~がよくわからないです。」とか。
そうですよね?
反応ないから伝わってないのか?と思っていて、あとで聞いたらよく理解してたとか有りますからね。
それなら分かってるっぽい反応おくれよ!と。
じゃあですね、
どうしたら参加者の皆さんが反応をしめしてくれやすくなるのか知りたいですよね?
その答えは簡単。
反応しやすい場を作ればいいだけです。
大学の教授の講義みたいな一方通行の雰囲気の場ではなくて自分の意見を言いやすい場。
わからないことを質問しやすい場です。
ここでは、この場の事を分かりやすく『しゃべり場』と呼ぶことにしましょうか。
じゃあしゃべり場どうやったら作れると思いますか?
実は先日生まれて始めてみたプロレスがその答えを教えてくれました。
先日お会いしたプロレスラー(アンディ・ウー選手)に聴いてみると、プロレスってタイトル戦だとガチで勝負するらしいので特にシナリオは決まってないみたいなんですね。
でもエキシビジョンというか、見世物としてのプロレスはある程度流れが決まってるようです。
僕が見たのは見世物のストーリーがある程度決まってる方。
何試合かみましたが特に印象的だったのは『マスクのヒーローVS悪役』の構造がはっきりした3人ずつのタッグ戦でした。
この試合、
人気があってコールが起きるのはヒーロー。
ヒーローが攻めてるとき起きるのはヒーローコール。
「ヒーロー!ヒーロー!!」
悪役が攻めてるときに起きるのもヒーローコール。
「ヒーロー!ヒーロー!!」
どっちが攻めてても会場全体がヒーローコールで超盛り上がります。
これ、イメージできます?
1000名位のプロレスファンたちが一体になってヒーローを応援してるとこ。
めっちゃ一体感有りますよ。
試合はヒーローが勝って「やった~!」とその試合最大の盛り上がりを見せるんですが・・・。
ここからが重要です。
そうなるようにその場の雰囲気を読んで仕向けてる仕掛け人がいるのです。
盛り上げたり盛り下げたりヒヤッとさせたり、ヒーローコールさせたりブーイングさせたり、試合の流れを壊したり再構築したり。
仕掛け人がやってる。
そしてその盛り上がりの上げ幅振り幅をコントロールしていたのは誰か?というと・・・
実は悪役レスラーだったんです。
しかも悪役レスラー3名の中でもたった一人の選手が会場全体のボルテージを自由に上げたり下げたりしてた。
試合を落ち着けるのも盛り上げるのも、1000名以上いる会場を一体にするのもヒーローを応援させるのも、たった一人の悪役プロレスラーの舵取り一つだったんです。
もちろん試合終了時の会場のボルテージをピークに持っていくのもその悪役プロレスラーがコントロールしてた。
この人ですね。
その名も論外。
NOSAWA論外て名前です。
僕の目には論外以外の悪役、そしてヒーロー達はプレイヤー。
論外だけは監督のようにみえました。
その日の会場にいるお客さんが
- どんな技にウケるのか?
- どんなシチュエーションに盛り上がるのか?
- どんな笑いに敏感なのか?
- ノリは良いか悪いか?
- ヒーローに活躍させたほうがいいか?いたぶったほうが良いか?
観客のを読み楽しませるために他の選手達がどう動いたら良いのか?を彼が読んですすめてた。
そんな印象でした。
もちろんそれを他の選手達と共有して、非言語で受け取れる残り5人の選手たちもすごい!
怒らせたり笑わせたり自由自在。
すごでしょ?
もしもこれが人前で話す時に出来たらすごい武器になりますよね。
しゃべり場を作るなんて簡単です。
じゃあどうやったら場を読んでしゃべりばにもっていけるのか?
それに答えるために論外選手を解剖してみましょう。
論外がやってたのはまず、会場の意識を自分に向けさせること。
そして自分は思いっきり悪役ですよ!と観客に印象づける。
【ヒーローVS悪役の試合】だと明確にするわけですね。
ここ重要です。
つまり
場を作るための重要ポイント1:白黒ハッキリさせ会場にその認識を持たせる
てこと。
はじめにこうすることでどっちを応援したら良いか明確にして、明確にすることで場をコントロールしやすく出来る。
悪役かヒーローかよくわからないと、観客が論外へはブーイングで良いのか応援で良いのかよくわからない。
これだと大きな一体感が作れない。
でも白黒ハッキリさせることで、論外達悪役レスラーが攻めたら
「キャーーー!」「うわ~~~っ!」「やめろ~~~!」って反応が起きるようになりますよね。
会場を一体にして、自分が試合の潮を作り出せる。
ちなみに、セミナーやる時に自分が悪役になるのはやめときましょう。
悪役になるのが重要なわけじゃなくて、全体に共通の認識をもたせるのが重要ってことです。
セミナーでは
『今日やることは~~~で~~~を目標にしている。』と
共通認識をもたせることが大事ってことですね。
他には黒をしっかり提示するとか。
「~~(黒)~~な人生て嫌じゃないですか?~~(白)~~の人生が良いですよね。」
とか言って、明確に黒と白を分ける。
そうすることでセミナー参加者は~~が黒、~~が白と共通認識を持って、一体感が生まれるわけですね。
論外すごい。
プロレスでは共通の認識をもたせた後、流れにメリハリを付けるためにヒーローが攻めたり悪役が攻めたり攻守が交代してくわけですが、それはいいとして、この時重要なポイントがあります。
場を作るための重要ポイント2:流れを壊す力
これどういう事かというと、ヒーローにばかり歓声が行きつづけるとメリハリがなくなるわけですよね。
ず~~~っと初めから終わりまでヒーローが攻め続けてるってつまらないわけですよ。
そうなったらむしろ悪役に同情してしまったり。
ヒーローやりすぎだよ!
その辺にしてあげてよ!と(;´∀`)
ヒーローが勝って会場のボルテージを最高にするには悪役も結構責めないといけないわけです。
だからヒーローが攻めるたーんに終わりが必要。
なので場を壊すんです。
「ヒーロー!ヒーロー!」の場を壊す。
なんなら「論外!論外!」てコールすら引き出しちゃう。
すごいですよね。
さっきまで会場全体が「ヒーロー!ヒーロー!」だったのにそれを「論外!論外!」にしちゃうんですから。
ただ、やってることは簡単で、「論外!論外!」てコールないと控室に帰っちゃったりするんですが^^;
ただ、これだけ読むと
(ああ、そんなことか。)
(無理やりやん!)
て思うかもしれません。
まあ確かに無理やりですww
でもね・・・ここが重要ポイント3つ目なんですが・・・。
・・・それでいて嫌われないんです論外。
場を作るための重要ポイント3つ目:嫌われない
ホントに観客に嫌われたら会場の雰囲気めちゃ悪くなりますからね^^;
そうならないために論外はやって良いラインとやったらいけないラインの匙加減を絶妙なところで渡り歩いてるんですよ。
だから嫌われない。
そして嫌われないから場を壊せるんです。
嫌われてるやつが場を壊すと会場の雰囲気がもっと悪くなってきますから。
壊せば壊すほど雰囲気悪くなる。
漫才師がスベってばかりいると、ボケればボケるほど雰囲気悪くなる。
そんな感じになっちゃう。
でも論外は嫌われれない匙加減を知っていて、そこで場を支配してました。
まじすごいな。
ちなみに場を壊すためにいつも控室に戻るわけじゃないですよ。
笑いで壊したり場外乱闘で壊したり、ヒーローのマスク脱がせて壊したり色々です。
僕の見た試合では笑いで場を壊すって結構有りましたね。
マスク脱がせて避難を浴びても一瞬で笑いに変えちゃったり。
すごいでしょ?
1000人の避難を一瞬で1000人の笑いに変える。
なので会場でプロレス見てたら、興奮したりヒヤッとしたり、大笑いしたり、驚いたり、もうこれでもかと言うくらい色んな感情を引き出されました。
マジで濃い。
濃すぎる。
たった15分とか20分でスターウォーズエピソード1~3全部見た感じ。
会場のボルテージの振り幅が大きくなっていたのは、論外のこの絶妙の匙加減があったればこそ!でした。
お笑いで行ったら爆笑問題お太田さんみたいな匙加減でしょうか。
(太田さんはたまにやりすぎてる時ありますが (;´∀`) )
ここまでOKですか?
ちょっとまとめときますか。
ポイント1:会場に共通の認識をもたせる(白黒ハッキリさせる)
セミナーだったら例えば、まずセミナーの目的を参加者と共有する。
白黒ハッキリ示す。
ですね。
それから
ポイント2:場を壊す
ポイント3:嫌われない
でした。
これってしゃべり場を作ろうとする時にどう応用できると思いますか?
色々あると思いますが、頭の体操だと思って1分位考えてみて下さい。
・・・・
(1分経過)
・・・・
それでは続きいっていいですか?
ポイント2:場を壊す
ポイント3:嫌われない
がしゃべり場を作ろうとする時にどう応用出来るか?
ポイント2:場を壊す、で僕がぱっと思いつくのは、講師が喋ったらセミナー参加者に感想をシェアしてもらうとか。
あとはホワイトボードで解説してる間に映像を入れるとか。
普通に休憩とかいいですよね。
屈伸とか伸びとか肩ぐるぐるするとか。
場が壊れますね。
※他に何か思いついたらコメント下さい。
ポイント3:嫌われない、に関して言うと、まぁセミナー講師が悪役ってことはないのでとりあえずいいですね。
でも、白黒つけた黒をあまりに酷く言うと嫌われちゃったりするので、それは気をつけたいところです。
ここまで大きなポイント1~3までお伝えしました。
大中小まだまだプロレスから学んだことはたくさんあるんですが、もう一つだけ重要だと思ったポイントが有ります。
それは【場を再構築する力】です。
ポイント4:場を再構築する力
プロレスでこれを実践するのは簡単。
(プロレスラーの方、簡単じゃなかったらごめんなさい。)
やられる時間が続いて、そろそろ攻守交代と思ったら自分が攻め始めればいい。
論外がやってたのはそのタイミングで攻めだしてただけ。
簡単だけど、これって重要。
忘れちゃいけないポイントです。
例えば、セミナーでホワイトボードでの解説をしててたけどダラッとしてきたので場の流れを変えよう~!と思って「質問ありますか?」とか聴いてみる。
場を壊すわけですよね。
これで上手く行けばそれで良し。
再構築成功!
ただ、壊したはいいけど上手く再構築できないときってあるものです。
誰も質問しないとかありえますよね。
(うぅ・・しゃべり場を上手く作れてなかった~!)とか。
(せっかく出来てたしゃべり場が壊れた~!)とか。
そしたらもう一度(再構築しなければ!)と意識する。
誰も質問しなければ質問したそうな顔してる人に向かって「~~さんどうですか?」とか聴いて質問させる。
こうすることで一瞬白けた場が質疑応答の場として再構築されますね。
論外は笑いの要素を結構入れてたので、
「~~さんそろそろ質問しないと寝ちゃいそうですけどだいじょうぶですか?」
みたいな感じで再構築するんじゃないかな?
それとか
「今の話ね、よくわからないって有名なんですよ。相対性理論より難しいですよね。」
とか笑いを挟む。
で、場の雰囲気を再び一体化(再構築)したところで、次の話題に行くとか。
これでしゃべり場復活!ですね。
一回プロレス見ただけで
- ポイント1:白黒ハッキリさせ会場にその認識を持たせる
- ポイント2:場を壊す
- ポイント3:嫌われない
- ポイント4:場を再構築する力
こんなに深いことを色々学べたんですよ。
すごい濃いですねプロレス!
コアなファンがたくさんいる理由がわかりますよ。
多分僕が文字だけで解説しても1/100も伝えきれてない。
何故ならこれは動画ではわからない会場の独特の雰囲気あってのものだから。
一体感、場の雰囲気と流れ、これを感じられるのは生でプロレスを見た人だけです。
マジで学びが多いので一度観に行ってみる事をおすすめしますよ。
コメント
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[…] 1度、生でプロレス見たら50万のセミナーより深かった話 […]
ありがとうございました。