プラシーボ効果とは?実験7つと事例5つで活用法を徹底解説

「病は気から」という諺を聞いたことがあると思います。

これは「病気も気力しだいで良くも悪くもなる」という意味です。

でも、もちろん病気に関することだけでなく、日常生活全般で使える心理効果です。

  • 学習効果アップ
  • ダイエット
  • 自己実現

など。

スポーツでも良い結果を出しやすいですし、仕事も良い結果を残せます。

ただ、逆効果になる場合もあるので、正しく学んでいって下さい。

目次

プラシーボ効果とは?

プラシーボ効果は、主に医療分野に使われるものですが、日常生活のあらゆる所に活用できます。

「プラセボ効果」とか「偽薬効果」と呼ばれることも。

「偽薬」なんていうと、うさん臭い感じがしますね。
でも、これこそがプラシーボ効果の核心となるキーワードなのです。

たとえば、おなかが痛いという病人がいたとしましょう。

 

しかし、あいにくおなかの薬がなかったので、お医者は「これは、おなかの治る薬です」と言って、ただのビタミン剤を処方しました。

 

それでも、確かにおなかの痛みが治ることが実際に起きることがあります。

この
「効果が期待できない薬でも症状が消える現象」

これが「プラシーボ効果」というものなのですね。

しかし、医療関係者にとってこれは不思議な現象でした。

 

さらにこれは、製薬関係者にとって悔しい現象ではないでしょうか。

薬でなくても、病気が治ったら、薬は売れなくなりますからね。

 

そんなこんなで、プラシーボ効果がおこるしくみを知ろうとする研究者が増えました。

こうした効果を調べるには実験をすることです。

 

そこで次は、そんな実験の数々をご紹介してみましょう。

プラシーボ効果の実験

実験は、アメリカだけでなく国内でも行われています。
そして、その中では薬剤だけでなく、他の方法でもこの効果は実証される事になりました。

ここでは、特薬剤でのプラシーボ効果と、薬剤以外のでのプラシーボ効果の実験に分けてご紹介します。

薬剤でのプラシーボ効果実験

手術後の鎮痛剤に対する実験

手術後には痛みがつきものです。

その痛みを軽減するためにモルヒネが複数回使われることもあります。

 

そこで、術後の患者に対して、初回は本物のモルヒネを、
2回目にはプラシーボ(偽薬)を与えました。

 

すると、初回はもちろんですが、2回目の投薬にも鎮痛効果が認められたのです。

 

強い薬を重ねて使うのは、副作用も心配なので、患者にとってもこれは良いことですよね。

抜歯後の実験

こちらも鎮痛効果の実験です。

抜歯後の患者にプラシーボ(偽薬)を与えて痛みを軽減させます。
その後に、鎮痛剤の効果を減らす薬を処方したのです。

もともと鎮痛効果はないはずのプラシーボですから、あとから処方された薬では変化はないと考えられますよね。

 

しかし、予想に反し、患者の鎮痛効果は減ってしまったのです。

実験台にされた患者さんには同情を禁じ得ませんが・・

 

この実験で、プラシーボ効果は「単なる思い込みだけの作用ではない」と考えられることに繋がりました。

関節痛のサプリの実験

関節痛のある人を2つのグループに分けました。

ひとつのグループには、運動療法を施しました。
もうひとつのグループには、関節痛に効果のあるサプリを処方しました。

 

もうお判りと思いますが、このサプリは関節痛には関係のない偽薬、つまりプラシーボです。

運動療法のグループは当然、症状の改善がよく痛みを痛みをました。

 

しかし、プラシーボのサプリのグループでも約半数の患者に症状の改善が見られたのでした。

半数というのは、なかなかの数字です。
これは、運動療法とプラシーボを合わせたら、良くなる人はさらに増えると考えてもよさそうですね。

値段の異なる薬を使った実験

ふたつの被験者のグループに対して電気ショックの実験がアメリカで行われました。

この時、痛みを和らげる薬だと言って被験者にはそれぞれ薬が渡されました。

その薬は全てプラシーボです。

しかし、ひとつのグループには「2ドル以上もする新薬」として渡し
もうひとつのグループには「1錠たった10セントの薬」と言って渡したのです。

果たして、電気ショックの痛みはどうなったのか。

 

結果は、プラシーボが効いたうちでも、2ドル以上の薬と言われたグループの方に、痛みの軽減効果が大きかったとなったのでした。

 

この実験では、同じプラシーボでも、値段が高い方が効力を発揮するということが分かりますよね(;´∀`)

なんか分かる気がしますよね。

リポビタンDでも、高いほうが元気になる気がしますもんね!

 

ここまでで、人の思い込みには強い力があると分かってきました。

でも、プラシーボ効果が現れるのは、薬だけにはとどまりません。
実は、プラシーボ効果が見つかったきっかけは薬ではなかったのです。

 

そこで次では、その実験と、薬剤以外が使われた実験をご紹介しましょう。

薬剤を使わないプラシーボ効果の実験

医療器具の実験

これは、プラシーボ効果を提唱したヘンリービンチャーというアメリカの教授が行った実験です。

当時、彼のまわりでは
「これを腰に当てるだけで腰痛が治る」
という棒が売られており、実際に効果が見られていました。

 

しかし、その棒を調べてみると、なんの変哲もない金属の棒のようでした。

そこで、ビンチャーはこのような実験を行ってみたのです。

 

その実験とは、石製、紙製など、その金属以外の製品の棒を、同じように「腰痛が治る」と言って、腰痛患者に使ってもらうというものです。

 

その結果、金属の棒と同じ効果が現れたのです。

つまり、どんな棒でも、腰痛の治った人は確かに現れたのでした(;´∀`)

 

この実験をきっかけに、ビンチャーはプラシーボ効果を発見したと言われています。

こうした医療行為では、さらなる実験がおこなわれました。

手術での実験

膝関節の具合が悪い患者さんに特別な手術が施されました。

その手術、実際に麻酔はしましたが、軽く膝に傷をつけただけで終わったのです。

患者さんには「手術は成功。だんだん元通りに歩けるようになります」と伝えられました。
患者さんの膝の状態は、術前と何も変わっていないはずです。

 

ところが、数年後にこの患者さんを診察したところ、膝の状態は、本物の手術をした人と同じくらいに良くなっていたのでした。

これは、手術のような大きな治療をするのだから、良くなるに違いない・・

 

これは、医療行為に期待する気持ちがプラシーボ効果を引き出したものと思われますね。

それでなくても、手術は体に負担のかかることです。

ニセの手術ならこうした負担がなくなるので歓迎したいものです。

 

このあたりで、「高価な薬です」とか「手術で治ります」などという「言葉」がプラシーボ効果を強化することがわかってきたのですね。

そして、国内でもプラシーボ効果の実験はこんな形でおこなわれました。

うるしの実験

うるしの葉に触るとかぶれるというのは、良く知られていますね。

そこで、実験で集めた人に正体の分からない葉っぱを触らせて「今、あなたうるしに触ったんだよ」と、伝えました。

すると、なんと被験者のすべての人の皮膚にかぶれたような発疹が出たというのです。

これはイタズラでやってみたいかも!!(笑)

 

さらに「これは無害な植物ですよ」と言ってうるしを触らせたところ
ほとんどの人は肌に異常が見られなかった、ということです。

もはや漆関係ないですね。

そもそも、はじめにかぶれると言いだした人が勘違いして、なんだかんだと理由をつけて、漆に触ったらかぶれる説を定説にしてしまった気さえしてきます。

 

これは言葉の力のプラシーボ効果と言ってもいいでしょう。

そこで気になるのは、この強力な「人の思い込み」

これで体の不具合が治るのなら、心の不具合も治るのでは?

 

確かにその通り。

実は僕たちの周りでは、医療とは違う場面で、知らない間にプラシーボ効果の恩恵に預かっていることがあるのです。

 

そこで、次は実験ではなく、日常でも使われているプラシーボ効果をご紹介しましょう。

プラシーボ効果の事例

あなたも経験したことがあるかもしれない事例をあげてみますね。

恋愛

人の人生を彩る恋愛では、思い込みが重要な側面があります。

お互いの「相手は自分を愛している」という思い込みで恋愛は成就するのです。

 

でも、片想いの時は、どうやって成就に持って行くかが問題ですよね。
その時にプラシーボ効果の思い込みが活用できます。

好きな人ができた時は、まずはこちらを意識してもらうことが肝心ですね。

最初は、できるだけ好きな人の視界に入るようにします。

 

また、待ち伏せをして、偶然会ったような演出もいいでしょう。

それを数回繰り返して
「また会いましたね。あなたとは何か縁があるかもしれませんね」
なんて言葉をかけてみましょう。

 

このセリフが相手の心に引っかかったらもう大丈夫。

好きな人の方から告白を受ける日が遠からずやって来るに違いありません。

そんなうまい話あるもんか・・
と思わずに試しにやってみてくださいね!

 

数々の実験をした先人たちのように、実験しましょう。

 

でも、僕は仕事人間ですから・・という人には仕事でもプラシーボ効果を使いましょう。

これはたぶん、今までも使われていたかもしれませんよ。

仕事

仕事とひと口に行っても様々なものがあります。

お金を稼ぐだけが仕事ではありません。
お金は発生しないけれど、主婦の家事も立派な仕事です。

しかし、これらの仕事は時につまらなく感じることもあるでしょう。

特にルーチンワークのような単調な仕事はそうではないでしょうか。

 

しかし、面白くて仕方がない仕事なんていうものはありません。
逆に全く面白くない仕事もないのです。

その面白い側面を、プラシーボ効果で探すことができます。

毎日、同じ製品を作る作業では、自分は単なる歯車だと思ってしまうこともあるかもしれません。

 

しかし、その製品が最後に形となって、ユーザーが喜んでいると思ってみて下さい。

それをきっかけに「自分は役に立っている。社会貢献できている」と思えるようになりますね。

この思い込みをエネルギーにして前進できたらハッピーですよ。

 

さらに、仕事におけるプラシーボ効果は、上司の立場から使えるシーンが多くあるものです。

仕事の手際があまり良くない部下、不器用な部下には効果が期待できます。

 

「あなたが本当はもっとできる人だ」

などと伝えることが、偽薬のように部下に効いてくるのです。

「これが治る薬だ」

と、言って医者が患者に薬を渡すのと同じようにですね。

 

また、主婦は毎日、掃除洗濯、食事の支度や育児と仕事は目白押し。

こんな時は「自分は家事のエキスパートだ」と思い込むのが良策です。

 

自分の家事のおかげで、家族は毎日が元気でいられる。

そう思うことで、家事という仕事に誇りも持てるようになるでしょう。

これはすでに、実践している人も多いかもしれません。
これは「思い込み作戦」というより事実ですからね。

 

上司が部下に掛ける言葉でプラシーボ効果が強力になるなら・・

そう、学習の場でもこれは大いに使える事になります。

では、学習の場ではどのようになるのでしょうか?

学習

実は、学習の場を使ったプラシーボ効果の実験というものがあります。

これは、ランダムに選んだ3人の教師と90人の生徒を使ったものです。

 

彼らに
「高い成績を実現するために、IQの高いあなたたちが選ばれました。
この先、生徒のペースで授業を進めて結果を出して欲しい」
と伝えたのです。

本当は皆、IQは普通だったのです。

しかし一年後の彼らの成績は、他の生徒たちより2割も3割も高い水準になっていたというのです。

 

これは「私ってIQ高いんだー」という思い込みが、厳しい授業を乗り越えたということになります。

これを知ったら、もう自分の子に「おまえは頭が悪いな」なんて言えませんよね。

 

人から言われた方が効き目があるのがプラシーボ効果です。

では、自分で自分にこの効果を出させることはできないのでしょうか。

それも大丈夫。

脳は案外騙されやすい性質を持っています。

 

自分に都合のいい言葉を脳に信じ込ませましょう。

たとえていうなら、営業マンはこうします。

営業

営業マンは、いかに自社の製品をアピールするかが使命です。

しかし、営業マンにも優秀な人と成績の伸びない人がいます。
それはこういうことがあるようですよ。

優秀な営業マンは自社の製品の特徴を熟知しているだけではありません。

その製品が本当にユーザーや社会に役立つ、と信じているからです。

その、製品を広めたいという社会貢献の気持ちが、優秀な営業マンの心意気なのです。

 

「こんなもの売ってもしょうがない」と、思ってしまえばプラシーボ効果は現れません。

自社の製品をどこまで信用できるかがプラシーボ効果の効き目を左右するのですね。

 

でも、プラシーボ効果は、なにも成果を上げるためだけにあるものでもありません。

プライベートでほっとひと息な時にもこの効果が効いている時があるのです。

飲み会

老若男女問わず、飲み会で楽しむ人は多いもの。
しかし、アルコールは飲みすぎると危険な行動につながることがあります。

その最たるものが、飲酒運転。

これを回避するために、今ではノンアルコールを謳う商品もたくさん出ています。

 

そして、ノンアルコールドリンクでも、まるで酔ったみたいに楽しくはしゃぐことができるのです。

 

え?それなら、ふつうのソフトドリンクを飲めばいいじゃないの?
と、下戸の人は思うのも分かります。

でも、やはり、アルコールのおいしさを知っている人には、味も大切なのですね。

 

その味と、楽しい雰囲気が
「自分はアルコールを飲んでいるんだ」
という気持ちを作って、それがプラシーボ効果として現れているのでしょう。

そしてさらに、こんな話もあります。

 

とある芸能人のお話です。

先輩の行きつけのお店で、先輩のキープしているボトルを、ナイショで毎晩ちびちび飲んでいた後輩がいました。

しかし、彼はついにボトルを空にしてしまいました。
そこで後輩はまずいと思い、ボトルに水を詰めておいたのです。

その後、その店に来た先輩はそれを知らずにボトルの中身を飲みました。

彼はしかし、水であるにも関わらず、酔って気持ちのいい時間を過ごしたのだそうです。

 

いわゆる「知らぬが花」状態ですが、分からないでもないですよね。

これこそ、アルコールを飲んだぞ!という思い込みが起こすプラシーボ効果でしょう。

でもこれは、アルコールでの危険を回避でき、健康的なことになります。

こんなプラシーボ効果なら、どんどん活用したいものですね。

健康的というワードが出てきて、耳がピクリとした人もいるかもしれません。
健康に注目が集まっている今、老いも若きも興味があるのはこれでしょう。

 

次にお伝えすること、特に女子は注目ですよ!

プラシーボ効果はダイエットにも効果的!

飽食の現代、ダイエットに悩む女子や中高年は多いでしょう。

そこに、プラシーボ効果を使おう!という話をしていきますね。

 

実は、プラシーボの語源は「自分にとって嬉しい」という意味なのです。
なので、この効果は自分に嬉しいものの代表、ダイエットには最適といえます。

では、その活用法をさっそく見ていきましょう。

ダイエット方法を信じる

ダイエット方法の情報は、いまや溢れかえっています。
そのせいで、どれが本当に効くのかよくわかりません。

この、効くのかどうか、半信半疑の姿勢が問題なのです。

そこで、自分にやりやすいダイエット法を決めたなら

「これで間違いなくやせられる」

と、強く信じてみましょう!

 

もちろん、ダイエット方法を続けながらですよ。

そして、続いて効果を上げるために言葉のプラシーボを使います。

言霊を使う

ダイエットを始めたら、毎日鏡を見ましょう。

そして
「あ、昨日よりやせているわ」
と、言葉に発して下さい。

この言葉は、耳から入って脳に届きます。

 

薬のプラシーボは、医師から「これが効く」と言われることで効果を発揮しましたね。

それと同じで、外部からの言葉に脳は強く刺激を受けるのです。

 

でも、本当かどうか体重計に乗るのはやめて下さい。

「本当かどうか」と思った時点で、今続けているダイエット方法を信じていないことになりますからね。

では、さらにさらにプラシーボ効果を強めていきましょう。

イメージングトレーニング

これはダイエットで痩せた自分を想像することです。
脳は言葉の刺激を受けやすいと言いましたが、もっと刺激を受けるものがあります。

それは画像です。

 

久しぶりに会った人の顔は覚えているのに、名前が出てこない・・

なんてこと、ありますよね。

 

これは、見た目の画像の方が、名前という記号より強く脳に焼き付きいているからです。

この機能でプラシーボ効果を強化しましょう。

そこで、自分の理想の体型を具体的に頭で描いてみます。

あこがれの人物がいれば、その体形に自分の顔を乗せたイメージを作るのもいいですね。

 

そこで笑っちゃダメです。

真剣なほどプラシーボ効果は強くなりますから!

 

さらに、理想のボディでなにをしたいのか、想像を膨らませましょう。
具体的にすればするほど効果的です。

こうすることで、脳は頑張りを見せてくれるはずです。

そしてそれは、あなたのダイエット方法を継続する力になります。

 

これで、体重計に乗らなくても

「あれ?最近きれいになったね?」

なんて言われるようになる・・という訳ですね。

 

でも、こんな話ばかりでは「プラシーボ効果は無敵の効果なんだ」と思われた方もいるかもしれません。

しかし、ちょっと待ってくださいね。

この世には、万能薬はありません。

なので、プラシーボ効果も使い方によっては、「自分にとって嬉しい」ことにならないこともあるのです。

そのマイナスな面も、きちんと知ってもらうことでさらに理解は深まると思います。

 

そこで次は、プラシーボ効果のデメリットの話をしていきますね。

プラシーボ効果のデメリットとは?

実は、プラシーボ効果のマイナス面、デメリットを起こす効果にも名前がついています。

その名は「ノーシーボ効果」です。

 

ノーシーボ効果

ノーシーボ効果とは、プラシーボ効果が「自分にとって嬉しい効果」というのに対し
ノーシーボ効果は「自分にとって嬉しくない効果」が現れるというものです。

たとえば、プラシーボ効果ではニセの薬が病状を軽くしました。

 

しかし、ノーシーボ効果では本物の薬が病状を悪くしてしまいます。

本物の薬が病状を悪くする事なんてあるでしょうか。

では、例をあげてご紹介しましょう。

ノーシーボ効果の実例

副作用が心配

どんな薬にも、副作用というものがあります。
市販薬にも、注意書きが書いてありますよね。

しかし、それは可能性のひとつとして書いてあるものです。

 

どんな薬にも、アナフィラキシーショックのような、命の危険がある副作用の可能性はあるのです。

 

また、医療機関で処方される薬は、医師が患者の体質や病状を踏まえて投薬するものなので、副作用の心配はまずないといえます。

しかし医師も、もしものことを考えて、副作用のことを患者に伝えます。

そんな時に患者が、薬効より、副作用に注目してしまう場合があります。

ここで起きるのがノーシーボ効果です。

 

「副作用がおきたらどうしよう」

 

この不安が脳に強く焼き付いて、本当に副作用が出てしまうのです。
これこそ「僕に嬉しくない」ものですね。

さらに、ノーシーボ効果では、病気でなくても病気になってしまうこともあります。

添加物が心配

現代社会は溢れんばかりの食料に囲まれています。
そして、その大半には添加物が使われていているのは周知のことですね。

しかし、その添加物にも健康被害があることが時に問題になっています。

「発がん性」などの言葉には敏感になるのではないでしょうか。

そして、一度その不安に襲われると、脳に焼き付いて離れなくなってしまうことがあります。

こうした極度の不安から、本当にがんになってしまったという実例さえあるとのこと。

これがノーシーボ効果の怖いところです。

 

添加物は、確かに少ない方がいいのでしょうが、自分で病気を作ることは避けたいものですね。

そして、このノーシーボ効果でも、実験が行われています。
それもいくつかご紹介しましょう。

ノーシーボ効果の実験例

薬の効いている時間の実験

痛みが強い時は、一回の痛み止めでは効き目が途中でなくなることがあります。

これを使った実験が行われました。

 

実験の内容は、

まず、腰痛などの痛みを日常的に感じている人に、痛み止めが処方されました。

その時被験者には、薬の効き目が「実際より短く」伝えられたのです。

 

すると、本当はまだ効いているはずの時間でも「痛み止めが切れた」人が現れたということです。

 

被験者にとっては、ちょっとつらい実験ですよね。
でも、もっとつらい実験も世界では行われています。

やけどの実験

その実験では、被験者は催眠状態におかれました。

そして、被験者に「今から、あなたの額に熱したアイロンを当てます」と伝えました。
しかし、実際に被験者の額に当てられたのは、ただの鉛筆だったのです。

それでも被験者は、鉛筆が額に触れた瞬間「熱い!」と叫んだと言います。

それどころか、鉛筆が触った部分が、実際に火ぶくれ状態になったのでした。

 

また、この実験は繰り返し行われましたが、結果は同じだったということです。

これは怖いことですね。
でも、怖い実験はこれだけにとどまりません。

なんと、ノーシーボ効果が死をも招いたという実験が存在するのです。

 

死刑囚での実験

この実験は、今から100年ほど前のことです。

死刑囚にはなるべく苦痛を与えない死刑執行をしたいと、この実験は行われたと言います。

まず、その死刑囚に「人は大量に出血すると死に至る」ことを伝えました。

そして、彼に目隠しをします。

 

それから、実験者である医師は、死刑囚の手首と足首にナイフを押し当てました。

と、同時に、死刑囚の耳元で水滴をたらし始めたのです。

 

冷たい刃物の感触に続き、ポタリポタリという液体がしたたる音。

死刑囚は「手首と足首を切られた」と感じたことでしょう。

 

やがて死刑囚は「血が大量に流れ出た」という思い込みだけで、本当に命を落としてしまいました。

ナイフは手首に当てただけ、液体はただの水・・
と、いうことで刑の執行は、血を見ることもなく無事遂行された訳ですね。

 

こうして見てくると、プラシーボ効果にしてもノーシーボ効果にしても

「強い思い込み」

これが、ともに関係していることがわかります。

 

病気を治し、死をも招く「思い込み」ですから、かなりのエネルギーと言えますね。

 

大きなエネルギーというなら、有効に使わない手はありません。

有効に使うなら、どこに?

 

それは、そこ、あなたの人生に活用しましょう!

具体的な方法は、さあ一緒に探していきますよ。

 

プラシーボ効果の思い込みで成功者になれる?

世の中、お金持ちや有名を馳せている人がいます。

そんな人たちを見て、羨ましいな、僕もあんな風になりたいな・・なんて思いますよね。

でも、大半の人はこの次に
「でも、自分にはなれるはずがない」
と、思ってしまいます。

これが、ノーシーボ効果のせいだということをまず知りましょう。

このノーシーボ効果が働いている間は、あなたはお金持ちや有名になりません。
ならば、ここでそれをプラシーボ効果に変えてしまいましょう!

 

僕たちが羨ましいと思っている成功者たちも、このプラシーボ効果をうまく使っているのですね。

つまり、思い込みの力を活用しているということ。
これは、ダイエットの項でもお伝えしたことと同じなんです。

ダイエットでは、理想のボディを想像しました。

 

人生を成功させたい時は、これから始めましょう。

なりたい自分を思い浮かべる

例えば、お金持ちになりたいと思っていたとします。

でも、これだけではイメージがぼやけすぎているのです。

できるだけ具体的に思い浮かべましょう。

どのくらいのお金持ちになりたいのか。
そのお金を何に使うのか。

そのくらい具体的に考えてみます。

 

そして「このくらいのお金持ちになって、こういうことをする」
そういう言霊を作ってみて下さい。

言霊を唱える

言霊は、声に出すことで強力になります。

特に、鏡に向かってなりたい自分を、進行形で唱えるといいですよ。
これを続けていると、脳はその希望に向かって動き出すのです。

具体的には、あなたの欲しい情報に向けたアンテナが立つ・・といったことが起こり始めます。

 

小さい目標から立てる

プラシーボ効果で、あなたのパワーは目的を持って走りだします。

ただ、この場合には大切なことがあります。
それは、いきなり大きな目標を立てないようにする、ということです。

 

跳び箱も、いきなり8段なんて飛べませんが、2段くらいから始めれば楽に飛べますもんね。

たとえば、お金持ちになりたいのなら
最初は、「毎月1万円の貯金」程度に設定します。

 

それをしだいに「毎月3万・・5万・・10万」とだんだんに大きくしましょう。

こうすれば、ひとつずつの設定の成功が早く、達成感も手に入れられます。

やがて、毎月100万円の貯金ができる頃には、大金持ちになっている・・というわけです。

 

大切なのは、できるだけ「具体的に」です。

これを続けていると、本当に自分のやりたいことが明確になってきます。

それこそが、あなたの人生の目標なんですね。

 

お や・・プラシーボ効果の話が、壮大な人生を語ることになってきてしまいました。

けれど、人生を豊かに、幸せに過ごすのが、生かされている意味なのではないでしょうか。

そのために、心理学のさまざまな効果は発見されてきたと言っても過言ではないような気がします。

 

今ここから、あなたのやりたいことを考えてみて下さいね。

 

これでプラシーボ効果の解説を終わります。

長くなったので、これまでのまとめをしておきましょう。

プラシーボ効果~まとめ~

今回は、思い込みが作り出すプラシーボ効果の解説をしてきました。

プラシーボ効果とは
効果のないものが、思い込みの力で良い結果を生む現象

 

プラシーボ効果の実験

  • 手術後の鎮痛剤に対する実験
  • 抜歯後の実験
  • 関節痛のサプリの実験
  • 値段の異なる薬を使った実験
  • 医療器具の実験
  • 手術での実験
  • うるしの実験

 

プラシーボ効果の事例

  • 恋愛
  • 仕事
  • 学習
  • 営業
  • 飲み会

 

ダイエットに使えるプラシーボ効果

  • ダイエット方法を信じる
  • 言霊を使う
  • イメージトレーニング

 

プラシーボ効果のデメリット

  • プラシーボ効果の逆の効果・・ノーシーボ効果
  • ノーシーボ―効果の実例・・副作用・添加物
  • ノーシーボ効果の実験・・薬効実験・やけど実験・死刑囚の実験

 

プラシーボ効果を人生に活用する法

  • なりたい自分を具体的に思い描く
  • 言霊を唱える
  • 小さい成功から設定していく

でした。

 

なりたい自分の中には「人に認めてもらいたい」という気持ちが出発点にあると思います。
「人に認めてもらいたい」に手が届く、一番近いことは

「人の役に立つこと」です。

この「人に役に立つこと」も具体的にすると、さらにプラシーボ効果は強くなると思います。
それは、人は誰でも人の役に立つことを「自分にとって嬉しい」ことと捉えているから・・

と、思う僕は性善説を信じ過ぎでしょうか?(笑)

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